日本には約20種類のシロアリが生息しています。その中で住宅に被害を及ぼす可能性があるのは「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」「ダイコクシロアリ」の4種です。
なかでも日本のシロアリ被害において最も多くの割合を占めるのが「ヤマトシロアリ」になります。特徴として、4月から5月の昼間に大量に羽アリになる習性をもっています。
この記事ではそんな「ヤマトシロアリ」の特徴や生態、被害の傾向から対処法までを実際の写真を紹介しながら解説していきます。4月から5月に羽アリを発見した方や、ヤマトシロアリの被害の兆候がある方などは、ぜひこの記事を参考にして下さい。
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ヤマトシロアリとは?
冒頭でもお伝えした通り、日本には約20種類のシロアリが存在します。その中でも日本の住宅において最も被害件数が多いのがヤマトシロアリです。シロアリ被害全体のおよそ9割以上がこのヤマトシロアリの被害に該当します。
これには生息地域も関係しており、ヤマトシロアリは北海道を除く日本全土に、イエシロアリは千葉県より西側の温暖な海岸沿いを中心に生息しています。
関西地方ではヤマトシロアリとイエシロアリ両方の被害の可能性がありますが、関東・東北地方ではそのほとんどがヤマトシロアリの被害によるものです。事実として、関東エリアでシロアリ駆除をおこなう私たちアリプロへのシロアリ被害のお問い合わせは99%がヤマトシロアリの被害となります。
ヤマトシロアリの特徴
ヤマトシロアリは固定の巣を持たず、被害を及ぼす木材などの中を転々と移動していきます。
またヤマトシロアリは他の種類のシロアリと比較して「水を運ぶ能力が無い」シロアリです。そのため湿気のある環境を好みます。
床下の木材に被害を及ぼす際にも水場との行き来をしていますが、水を運ぶ能力が無いため水場となる土中から遠く離れる事はできません。
そのためヤマトシロアリの被害傾向として、土壌面からおよそ1m~2m程度の高さまでしか被害が進行しないケースがほとんどです。(住宅の2階などには被害を及ぼさない)
しかし住宅で漏水や雨漏りなどをしており、柱に水分が含まれている場合にはその限りではありません。たとえば屋根から雨漏りしているようなケースでは、床下から上がったヤマトシロアリがそのまま屋根裏の木材まで食べ進めるといったケースも存在します。
ヤマトシロアリの活動時期
ヤマトシロアリは温暖な気候を好み、最も活発になる気温は12℃~30℃とされています。しかし冬の間も冬眠をするという事はなく1年中を通して活動を続けます。そのためヤマトシロアリの被害は冬の時期でも進行し続けることが分かっています。
最も特徴的なのは、決まって4月から5月の昼間に羽アリになる習性を持っているという点です。
理由については後述しますが、住宅がヤマトシロアリの被害に遭うと4月から5月の間に室内で大量の羽アリが発生するため、このタイミングで初めて自宅がヤマトシロアリの被害に遭っていると気付かれる方が多いです。
ただし羽アリが出ないからといってヤマトシロアリの被害が無い訳ではありません。被害が軽微な段階では羽アリが発生しない事もありますので、定期的な床下点検はおこなっておくべきです。
ヤマトシロアリの階層
ヤマトシロアリは社会性昆虫と呼ばれ、私たち人間と同じようにそれぞれ役割を持ちながら暮らしています。1つの巣につき数千匹から数万匹単位での活動となりますが、それぞれの階層ごとの役割を紹介します。
職蟻(しょくぎ)
巣の中のおよそ90%~95%を占めるのが職蟻(しょくぎ)です。「働きアリ」という呼び名の方がしっくりくるかもしれません。
役割としては餌の採取・運搬、幼虫の世話や巣の構築など、多様な働きを見せます。後述する各階層のなかで、この職蟻のみが木材を食べる事ができます。
兵蟻(へいぎ)
巣の中のおよそ3%ほどがこの兵蟻(へいぎ)と呼ばれる階層になります。頭部が茶色く発達しておりハサミのような形状になっていることから、外敵から巣を守ったり偵察を行う役割があります。
一般的には「兵隊アリ」といった呼び方をされます。
ニンフ(羽アリや副女王)
巣の中のおよそ1%から2%がニンフと呼ばれる階層になります。見た目は職蟻に近いですが、このニンフと呼ばれる階層が4月から5月の時期に羽アリになります。つまり羽アリになる前段階のシロアリといった認識です。
またニンフは羽アリになるだけでなく巣の中の王や女王が死滅した際、代わりに王や女王となる「副王」「副女王」といった役割もあります。
王・女王
巣の中に1匹づつ(王・女王)存在する階層です。生殖活動のみをおこないます。シロアリ駆除をおこなっている現場でもめったに見る事はありません。
ちなみにここまでに紹介した「職蟻」「兵蟻」「ニンフ」は幼虫の段階では皆同じ姿です。そこからは王や女王の発するフェロモンによって種類が変わるとされており、たとえば兵蟻が外敵に襲われて死滅した際には新たに兵蟻が生まれるといった形で巣の中のバランスが保たれています。
ヤマトシロアリの羽アリ
ヤマトシロアリの羽アリは、先述したニンフが新しい巣を形成するため(繁殖のため)に現在の巣から飛び立つ時の姿です。ヤマトシロアリの活動が活発になる4月から5月に一斉に飛び立ちます。
「シロアリの羽アリ」と聞くと体が白い羽アリを思い浮かべますが、シロアリが羽アリとなって地上に出る際は紫外線などから身を守る為に黒色に変色します。そのため、一見するとクロアリの羽アリなどと見分けがつきません。
クロアリの羽アリは6月以降に発生するため見かけた時期によって大別する事は可能ですが、じっくり観察すると外見上でも見分ける事が可能です。シロアリとクロアリの羽アリの見分け方については以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
またヤマトシロアリの巣の中で羽アリとなるのは1%~2%です。羽アリが大量に飛び立つと「床下からいなくなったのでは?」と思われる方もいらっしゃいますが、羽アリにならない残りの98%~99%は床下で活動を続けています。
羽アリ発生後はなるべく早めにシロアリ駆除をおこなうようにしましょう。
アリプロは累計4万件以上のシロアリ駆除を行っており、ヤマトシロアリの駆除実績も豊富です。東京23区、千葉県、埼玉県南部、茨城県南部にお住いの方でシロアリ駆除・床下点検を検討されている方はぜひアリプロへお問い合わせ下さい。
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ヤマトシロアリの被害
ヤマトシロアリは湿気を好むため主に床下の木材を侵食します。以下はヤマトシロアリの被害に遭った住宅の床下の一例です。
このように、ヤマトシロアリの被害に遭うと木材内部がスカスカの状態になります。外観を損なうだけでなく、深刻な場合にはお家の耐久性などにも関わりますので早めの駆除が必要です。
また、ヤマトシロアリは餌となる木材へ到達するために、床下の土中から「蟻道(ぎどう)」というトンネルのような物を構築して進んでいきます。
もしも住宅の基礎や床下などでこうした蟻道を発見した場合には、シロアリ被害に遭っている可能性が非常に高いので専門家に調査を依頼しましょう。
「蟻道について」「シロアリ駆除の調査について」は以下の記事も合わせてご覧ください。
ヤマトシロアリの被害(玄関・浴室)
ヤマトシロアリが住宅の中でも特に被害を及ぼしやすいのが湿気の多い浴室と玄関です。
浴室に湿気が多いのは想像できますが、玄関も雨の日の濡れた傘や靴、日常の清掃での水洗いや水拭きなどでとても湿気が多い場所です。
また浴室・玄関は構造上、床下から見ることができず薬剤を散布できない事が多いです。(浴室がユニットバスの場合は床下から薬剤を散布できます)
そのため、浴室・玄関は通常の床下でのシロアリ駆除に加えて土間処理(スラブ処理)をおこなう必要があります。
この作業をおこなう事で浴室・玄関部分まで薬剤処理をおこなう事ができ、完全なシロアリ駆除をおこなったといえます。
シロアリ駆除業者ではこの土間処理(スラブ処理)を基本料金とは別途としている業者が非常に多いです。基本料金は安くてもこの別途費用が発生する事で予想より高額になる事が多いので注意するようにしましょう。
ヤマトシロアリの被害を発見したら
ヤマトシロアリの被害を発見したら、直ちに駆除をおこなう事が重要です。
ただし焦ってシロアリ駆除の契約などを行うと、後々のトラブルに巻き込まれる危険性もあります。事実として悪徳なシロアリ駆除業者などは「今すぐにシロアリ駆除をしないと大変な事になる」などと伝え契約を迫ります。
しかし知っておいて頂きたいのは「シロアリ駆除を1~2カ月遅らせたからといってそこまで被害状況に差は無い」という事です。
もちろんすぐに駆除を行うことは大切ですが、少しシロアリ駆除が遅れたからといって被害が一気に拡大する事はないのでご安心下さい。
また室内で大量の羽アリを発見した際には、一時的な処置として殺虫スプレーを使う方がいらっしゃいますが、殺虫スプレーは被害拡大の恐れがあるため使用しないようにしましょう。
羽アリを見つけた場合の対処法については以下の記事で解説していますので参考にして下さい。
ヤマトシロアリ駆除はアリプロへ
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