シロアリについて聞いたことはあっても、実際の姿を見る機会は少ないため、大きさについてはイメージを持てない方が多いかもしれません。
シロアリの体の大きさは、シロアリの種類や巣の中の役割などにより異なります。シロアリの大きさ(体長)を知っておけば、他の虫と見分ける際のヒントにもなります。
この記事では、シロアリ駆除業者アリプロの専門家が、シロアリの大きさについて種類や階級(カースト)ごとに紹介していきます。もしご自宅でシロアリのような虫を発見された方は、ぜひ参考にして下さい。
シロアリの大きさは他の虫と見分ける際にヒントになりますが、シロアリの種類を見分ける際は個体による大きさの変動などもあるためあまり参考になりません。シロアリの種類を見分けたいという方は以下の記事もぜひご覧ください。
アリプロは東京23区、千葉県、埼玉県南部、茨城県南部にてシロアリ駆除サービスをおこなっています。調査、お見積もりは無料ですのでお気軽にお問い合わせください。
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シロアリの種類別の大きさ一覧
日本では現在までに24種類のシロアリが確認されていますが、住宅に被害を及ぼすシロアリは「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」「アメリカカンザイシロアリ」の3種がほとんどです。
また種類別の被害発生率を見ると、日本で発生するシロアリ被害のほとんどがヤマトシロアリによるものである事が分かります。
このヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリについて、階級(役割)別に大きさをまとめたものが以下の表になります。
ヤマトシロアリ | イエシロアリ | カンザイシロアリ | |
職蟻 | 3.5~5.0mm | 3.0~5.5mm | 5~7mm |
兵蟻 | 3.5~6.0mm | 3.8~6.5mm | 8~11mm |
羽アリ | 4.5~7.5mm | 7.4~9.4mm | 6~8mm |
女王 | 11~15mm | 40mmに達する | 10mm |
表内の数値をよくご覧いただくと、シロアリの種類や階級によって、大きさがかなり異なることがわかると思います。
ここからは、シロアリの種類ごとに特徴や大きさについてさらに詳しく解説していきます。
ヤマトシロアリの特徴・大きさ
ヤマトシロアリは日本全土に生息するシロアリで、その生息範囲の広さゆえに被害件数が最も多いシロアリとなります。
自分たちで水を運ぶ能力が低いため、水場に近い床下や浴室などが被害に遭いやすい傾向にあります。
職蟻の特徴・大きさ
職蟻は別名(働きアリ)とも呼ばれる種類で、巣の中のおよそ95%前後を占める階級です。巣の中での役割としては、エサの運搬や巣の構築などがあります。
大きさは3.5mm~6.0mm前後で、一般の方が思い浮かべるシロアリとはこの職蟻の事を指します。
兵蟻の特徴・大きさ
兵蟻は別名(兵隊アリ)とも呼ばれ、巣の中のおよそ3%前後を占めます。外敵から身を守ったり偵察の役割があります。
大きさは職蟻と同じ3.5mm~6.0mmですが、見た目が職蟻とは異なり頭部が茶色く発達しています。このような特徴から職蟻と兵蟻は見分ける事が可能です。
羽アリの特徴・大きさ
ヤマトシロアリの羽アリは4月の終わりから5月の午前10時前後に発生します。室内やお庭などで大量に発生することから、羽アリを見てはじめて自宅がシロアリ被害に遭っている事に気付く方も大勢います。
羽アリの体長は職蟻や兵蟻よりも少しだけ大きく4.5mm~7.5mmほどになります。(羽は除く)
シロアリの羽アリはクロアリの羽アリと勘違いされる事もありますが、以下の記事にてシロアリとクロアリの羽アリの違いについて解説していますので合わせてご覧下さい。
女王アリの特徴・大きさ
ヤマトシロアリの女王は土の中で生活をしているため目にする機会はほとんどありません。巣の中では1年を通して産卵をおこなう役割があります。
体長は11mm~15mm前後で、外見はアリというよりイモムシに近い見た目をしています。
巣の特徴・大きさ
ヤマトシロアリは被害を与える木材の中に巣を作りますが、住宅の床下にできる巣はそれほど大きなものにはなりません。
大きいもので直径1メートル前後、巣の中には数万匹から数十万匹が生息している場合があります。
またヤマトシロアリについては以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
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イエシロアリの特徴・大きさ
イエシロアリは千葉県以西の海岸線沿いや小笠原諸島など、温暖な地域に生息しているシロアリです。
水を運ぶ能力に優れ、床下から侵入して2階や屋根裏まで被害を及ぼす事から世界で最も恐れられているシロアリの1種です。
職蟻の特徴・大きさ
イエシロアリの職蟻もヤマトシロアリ同様に巣の中の95%近くを占めます。見た目もヤマトシロアリに非常に似ており、職蟻でシロアリの種類を見分ける事は困難です。
大きさは7.0mm~9.4mmと、ヤマトシロアリより一回り大きい事が特徴です。
兵蟻の特徴・大きさ
イエシロアリの兵蟻の役割はヤマトシロアリと同様ですが、発達した頭部に違いが見られます。ヤマトシロアリの兵蟻は頭部が楕円形であるのに対し、イエシロアリの兵蟻の頭部は卵型となっています。このような特徴の違いからシロアリの種類を見分ける事が可能です。
大きさは職蟻同様に3.8mm~6.5mmと、ヤマトシロアリより一回り大きくなります。
羽アリの特徴・大きさ
イエシロアリの羽アリは6月~7月の夕方に発生します。体は茶褐色で羽はさらに薄い茶色となっており、ヤマトシロアリの羽アリとは特徴が異なるため注視すれば見分ける事が可能です。
大きさはヤマトシロアリの羽アリより一回り大きく7.4mm~9.4mm程度となります。(羽は除く)
女王アリの特徴・大きさ
イエシロアリの女王はヤマトシロアリと比べてもかなり大きく、40mm以上のものも存在します。
ヤマトシロアリの女王が年間で9,000個前後の産卵をおこなうのに対して、イエシロアリの女王は年間10万個以上の卵を産むとされており、繁殖能力が高いことも特徴です。
巣の特徴・大きさ
イエシロアリの巣は地下に大きな本巣と呼ばれる本拠地を作ります。そこから中継地点となる分巣をいくつか作り、木材に被害を及ぼします。
大きいものだと半径100メートルに及び、1つの巣の中に100万匹以上のイエシロアリが生息しているものも存在します。
イエシロアリの特徴について詳しくは以下の記事でも解説していますので合わせてご覧下さい。
アメリカカンザイシロアリの特徴・大きさ
アメリカカンザイシロアリは、被害件数こそ少ないものの、一度被害に遭うと完全な駆除が難しい厄介なシロアリです。シロアリ駆除業者によっては対応不可としている業者も珍しくありません。
日本では20以上の都道府県で発見されていますが、特定の地区の数十件のみが被害に遭うなど局所的な被害が多くなります。
職蟻の特徴・大きさ
アメリカカンザイシロアリの職蟻は、ヤマトシロアリやイエシロアリと比べてさらに一回り大きく、5mm~7mmとなります。
脱皮すると兵蟻や羽アリなど他の階級になる可能性があることから、アメリカカンザイシロアリの職蟻は「擬職蟻(ぎしょくぎ)」と呼ばれます。
兵蟻の特徴・大きさ
アメリカカンザイシロアリの兵蟻も職蟻同様に8mm~11mmとなります。
特徴はヤマトシロアリの兵蟻とよく似ていますが、頭部が体長の3分の1ほどを占めるため見分ける事が可能です。
羽アリの特徴・大きさ
アメリカカンザイシロアリの羽アリは7月~10月の日中に出現します。また温暖な地域ではそれより早く3月~6月に発生する事例も見られます。
羽を除いた体長は6mm~8mm前後と、職蟻や兵蟻よりやや小さめとなります。体が赤褐色をしているため、ヤマトシロアリの羽アリなどと見分ける事が可能です。
女王アリの特徴・大きさ
アメリカカンザイシロアリの女王は他種のシロアリと比べ小さく、体長は10mm前後となります。上述した羽アリが羽を落として交尾をおこないますが、赤褐色の体で腹部が少し膨らんでいるのが特徴です。
巣の大きさ
アメリカカンザイシロアリは木材の中に巣を作るため、巣はそこまで大きくなりません。しかし1件の住宅の中に複数の巣を作る事が多く、また巣を発見する事が困難なことから完全な駆除が難しいとされています。
一つの巣の中には数百~数千匹程度しか生息していません。
アメリカカンザイシロアリの特徴について詳しくは以下の記事でも解説していますのであわせてご覧下さい。
シロアリを見つけた場合の対処法
住宅でシロアリ(羽アリ)を見つけた場合によくある間違いが「殺虫スプレーを使用する」ことです。
殺虫スプレーを使用しても目に見えるシロアリは駆除できますが、巣ごと駆除する事はできません。また危険を察知したシロアリが住宅の別の場所に被害を及ぼす可能性があり、被害拡大へと繋がってしまいます。
もしも住宅でシロアリ(羽アリ)を発見した場合の対処法については、以下の記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にして下さい。
シロアリ駆除はアリプロ
アリプロは、創業35年以上を超えるシロアリ駆除会社です。東京・千葉・埼玉・茨城に密着し、施工実績4.7万件を突破しています。
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