・床下にゴキブリはいるのか?
・シロアリ消毒でゴキブリもいなくなる?
住宅内に現れる害虫の中でも、ゴキブリは特に嫌われている存在です。そんなゴキブリが、シロアリ消毒を行うことで減少するという記事を目にしたことはありませんか?
これまで累計4万件以上のシロアリ駆除実績を持つ「アリプロ」が、この疑問にお答えします。
「ゴキブリが嫌だから」という理由でシロアリ消毒を検討している方は、ぜひこの記事を読んでから判断してください。
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シロアリとゴキブリの関係性
そもそも、なぜシロアリ消毒で使用する薬剤がゴキブリにも効果があるとされているのでしょうか?その理由は、シロアリとゴキブリが昆虫界では「仲間」とされる関係性にあります。
少し専門的な話になりますが、昆虫を分類する際には「目(もく)」という単位で分けられています。たとえば、トンボは「トンボ目」、カマキリは「カマキリ目」といった具合に、遺伝子や構造を基に昆虫が分類されているのです。
この「目」という分類で見ると、ゴキブリとシロアリは同じ「ゴキブリ目」に属していることが分かっています。以前はシロアリ独自の分類である「シロアリ目」に分けられていましたが、2000年代の遺伝子解析によって、ゴキブリ目と遺伝子構造が同じであることが判明し、統一されました。
このように遺伝子が共通しているため、「シロアリに効果のある薬剤を使えばゴキブリにも効くだろう」という憶測が生まれ、「シロアリ消毒をすればゴキブリも出なくなる」という噂が広まったと考えられています。
シロアリ用薬剤の進化とゴキブリへの影響
約20年前、シロアリ消毒に使用されていた薬剤には、非常に強い毒性がありました。これらの薬剤はシロアリやゴキブリをはじめ、その他の害虫に強い効果を発揮していましたが、同時に人体や環境にも悪影響を及ぼす成分が含まれていました。
しかし、現在では薬剤に関する法律が改正され、人体や環境に悪影響を及ぼす成分を含む薬剤の使用が禁止されています。
この法改正により、シロアリ消毒の安全性は大幅に向上しました。一方で、副次的な効果として期待されていた他の害虫への影響は弱くなったと言われています。
また、以前の薬剤は非常に強力であったため、シロアリ消毒の効果が約10年間持続することもありました。しかし、現代の薬剤は安全性を重視しているため、効果の持続期間はおおむね5年間とされています。
シロアリ消毒の保証内容について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
ゴキブリにシロアリ用薬剤を使用するとどうなる?
実際にシロアリ消毒用の薬剤をゴキブリに吹きかけた場合、どうなるのでしょうか?
結論として、ゴキブリにも効果が見られます。数日かけて動きが鈍くなり、最終的には半数以上が死滅するという結果が確認されています。
ただし、市販の殺虫スプレーのように「即座に動きを止めて死滅させる」ほどの効果は期待できません。
さらに、すべてのゴキブリが死滅するわけではないため、「数を減らすのに一定の効果がある」という表現が適切でしょう。
ゴキブリは床下に生息していない?
シロアリ消毒でゴキブリの数を減らせる可能性があるとお伝えしましたが、そもそも床下にゴキブリが生息しているケースは非常に稀です。
床下でよく見られる虫には、「カマドウマ」や「クモ」、「ゲジゲジ」などが挙げられます。一方で、ゴキブリが床下に生息しているという事例はほとんど報告されていません。
室内でゴキブリを見かけた際に、「床下に巣があるのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、ゴキブリは暖かい場所を好む習性があるため、冷蔵庫やテレビなどの家電製品の裏側に生息していることが多いです。
例外として、ゴキブリの卵が床下に多く見られる場合があります。
しかし、このゴキブリの卵に薬剤を吹き付けた場合、孵化を防げるかどうかについては、実験等をおこなっていないため明確にはお答えできません。
ただし、ゴキブリは1年間に約10回卵を産み、その卵はおよそ40日で孵化するサイクルを繰り返します。そのため、すべての卵に薬剤が効果を発揮するとは考えにくいです。
つまり、床下にどれだけ薬剤を撒いても、ゴキブリとその卵を完全に駆除するのは難しいといえるでしょう。
アリプロでは、床下調査の際にゴキブリの生息状況についてもご報告可能です。床下調査やお見積もりは無料で対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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「ゴキブリにも効果があった」という声も
理論的には前述の通りですが、実際にアリプロでシロアリ消毒をご利用いただいたお客様の中には、「シロアリ消毒をしてから、あれだけ頻繁に出ていたゴキブリを全く見なくなった」というお声をいただくことがあります。
これは、シロアリ消毒によってゴキブリの個体数が減少した結果、そのように感じられているのかもしれません。ただし、私たちがシロアリ消毒をご提案する際に、「ゴキブリも完全にいなくなります」といった説明をすることは一切ありません。
万が一、そのような説明をして契約を迫る業者がいた場合は、悪徳業者の可能性がありますので十分ご注意ください。
床下を清潔に保つことがシロアリとゴキブリの双方の対策に
ここまでの内容を読んで、「シロアリ対策とゴキブリ対策は別々に考えなければならない」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、実際にはそうではありません。「床下を清潔に保つ」ことが、シロアリとゴキブリの両方の対策につながるからです。
床下の湿気によって木部にカビが発生することがありますが、このカビがゴキブリを誘引する原因の一つになる場合があります。カビは有機物を分解する作用があり、その分解物がゴキブリの餌となるためです。
シロアリ消毒用の薬剤には、防腐効果(ぼうふこうか)があり、カビの発生を抑えるものがほとんどです。定期的にシロアリ消毒を行い、カビの発生を防ぐことで、ゴキブリが寄り付きにくい環境を作ることが可能です。
なお、以下の記事ではシロアリ駆除の費用相場を紹介しています。ぜひご覧ください。
まとめ
シロアリ消毒を行うことでゴキブリの数を減らす効果は期待できますが、完全に全滅させるほどの効果はないことが分かりました。
しかし、床下を清潔に保ち、シロアリ用薬剤でカビの発生を防ぐことで、ゴキブリが寄り付きにくい環境を作ることは可能です。
なお、シロアリ消毒の薬剤効果は約5年間持続します。そのため、シロアリとゴキブリの双方の発生を防ぐためにも、5年に1度の定期的な消毒をおすすめします。
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【保有資格】
・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」
・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」