
庭付きのご家庭にお住まいの方なら、「庭にシロアリが出る」という話を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
実際に、ご自身の庭でシロアリを見つけた経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
実はシロアリは日本国内のほぼどこにでも生息しており、庭で見かけること自体は珍しくありません。ただし、注意すべきは庭に現れたシロアリが家屋内にも侵入し、住宅の木材に被害を及ぼす恐れがある点です。
この記事では、庭にシロアリが出やすい理由や、庭でシロアリを発見した場合の正しい対処法など、「庭のシロアリ」について、シロアリ駆除業者アリプロの専門家が詳しく解説します。

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なぜ庭にシロアリが出るのか?
庭にシロアリが発生しやすい主な理由は以下のとおりです。
理由①:木材が多い環境
シロアリは木材や枯れた木を餌にする昆虫です。地中や木材内部に生息しているため、人目につきにくいものの、山林だけでなく街中でもごく普通に生息しています。
特にヤマトシロアリは日本全国に分布しており、人家周辺でも頻繁に見られます。


庭にシロアリが出やすい理由の一つは、枯れ木が放置されていたり、木製の物が多く使われていたりするためです。これらが直接地面に接していると、シロアリにとって格好の餌や住処になってしまうのです。
理由②:湿度の高さ
シロアリは水分を摂取する必要があるため、乾燥を嫌い、湿度の高い場所を好む習性があります。特に被害が多いヤマトシロアリは、一定の湿度を持った木材を好んで食害します。


一般家庭の庭は土壌であることが多いため、どうしても湿気が溜まりやすく、ジメジメとした環境になりがちです。土壌の水はけが悪かったり、草木が茂っていたりすると、降雨後も長く湿気が残ります。苔が生えている場合は、さらに湿度が高まります。
湿気の多い庭はシロアリにとって絶好の環境となり、発生リスクが高まるのです。
理由③:人の目が届きにくい環境
整備や清掃が完璧に行き届いている庭なら、庭の隅々まで視界に入るため、異変があればすぐに気付くかもしれません。
しかし実際には、草木が生い茂ったり、落ち葉が散乱したりと、目が届きにくい場所が多いのが一般的です。庭木や植木、資材や不用品など、庭に物が増えるほど、さらに死角は増えていきます。
人の目が届かない場所では、シロアリが「蟻道(ぎどう)」と呼ばれる通り道を築いたり、木材への被害が始まったりしていても気付きにくくなります。そのため、知らないうちにシロアリの生息範囲が広がり、被害が拡大してしまうのです。



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庭でシロアリが出やすい場所とは?
庭の中でも特にシロアリが発生しやすい場所には、以下のようなところがあります。
庭木(植木)
シロアリは自然界と同じように、庭に植えられた庭木(植木)も餌としてしまいます。
倒れて枯れた木(倒木)や、立ったまま枯れている木(立枯れ)はもちろん、生きている木であっても健康状態が悪く、一部が枯れている(枯死部)場合には、シロアリの食害対象になります。


切り株
庭木を伐採した後に残った切り株は、地中からシロアリが直接侵入できる上に、長期間そのまま放置されることも多いため、シロアリにとって格好の餌になります。
特に腐食が始まっている場合には、さらにシロアリが集まりやすくなります。


もっとも、シロアリが切り株を分解するのは自然界ではごく普通のことであり、生態系においてシロアリが担っている重要な役割の一つとも言えます。
木製の杭
竹垣や花壇の柵、建造物の跡など、さまざまな理由で庭に木製の杭が刺さったまま放置されていることがあります。


これらの杭は、長期間放置されて劣化している上に、土壌に直接触れているため、シロアリの被害を受けやすい状態になっています。
実際、多くの家庭で庭の杭をよく調べてみると、すでにシロアリが侵入して内部の木材を食害しているケースが頻繁に見つかります。
枕木
庭に埋め込まれた枕木も、シロアリによる被害をよく受けます。
地面に直接触れていることで湿気を吸いやすく、雨風や土壌の湿度、人が歩く際の圧力などにより、劣化が進みやすいためです。


庭に枕木を使用している場合は、シロアリの侵入を早期に発見できるよう、定期的な点検をおすすめします。
ウッドデッキ
ウッドデッキはおしゃれな庭づくりに人気の設備です。
ところが、その名の通り木材(ウッド)で作られており、地面に近い位置に設置されることが多いため、注意が必要です。デッキの下は光が届かない暗所となり、湿気が溜まりやすくジメジメした環境になりがちです。


シロアリにとって、ウッドデッキの周囲は安全で侵入しやすく、人目につきにくいため、絶好の環境です。そのため、ウッドデッキがある庭はシロアリ被害が発生しやすい傾向にあります。
ウッドデッキを庭に設置する場合は、天然木ではなく人工の樹脂素材でできたものや、シロアリ被害を受けにくい硬質な木材(ハードウッド)を選ぶようにしましょう。また、デッキの木材部分を可能な限り地面から離したり、下地をコンクリートにしたりするのも有効な対策です。
さらに、定期的に木材の表面を塗装して防水性を高めることも、腐食を防ぎシロアリ被害の予防につながります。
ウッドフェンス
庭の外周にウッドフェンスを設置すると、自然な雰囲気を演出できます。目隠しの役割も果たし、プライベートで落ち着いた庭づくりを目指す方に人気があります。


ただし、木材を使用するということは、やはりシロアリを呼び寄せる原因となります。
ウッドテラスと同様に、ウッドフェンスについても、シロアリの被害を防ぐためには、木材の種類や加工方法、施工方法などに工夫が必要です。
廃材(木材、家具など)
不要になった木材や木製家具などの廃材を、庭に置いたままにしている方も多いのではないでしょうか。


こうした木材は、長期間放置されることが多く、シロアリ被害の典型的な発生場所になります。
一時的に置いておくのは仕方がないとしても、長期にわたり木材を直接地面に置くことは避けるようにしましょう。
古紙(ダンボール、新聞、雑誌、古本など)
不要になったダンボールや新聞、雑誌、古本などを庭に置いたままにしているケースもあるかもしれません。
もしこれらが庭にある場合、シロアリが発生する可能性があるため注意が必要です。
実はシロアリは木材だけでなく、木材を原料として作られた紙類も餌として食害します。紙類は非常に柔らかく、シロアリにとって食べやすい素材だと考えられています。
鉢植え
地面に直接植えられた庭木(植木)だけでなく、鉢植えの樹木もシロアリ被害に遭うことがあります。
特に植木鉢が庭の土壌に直接接している場合、鉢底の穴や側面に作られた蟻道を通じて、鉢植えの樹木にシロアリが侵入・食害する可能性が高まります。


花壇
花壇は、丁寧に手入れをしていないと、枯れた草木や落ち葉が溜まりやすくなります。また、支柱や囲いに木材が使われることもよくあります。


さらに、土壌に広く接しているためシロアリが地中から容易に侵入しやすく、被害が多発しやすい場所でもあります。
庭でシロアリ被害が発生しやすい場所についてご紹介しました。
どの場所にも共通して言えるのは、「日当たりが悪く湿気が多い環境」ほどシロアリが好んで生息し、被害が起こりやすくなるということです。庭の湿気や日当たりには特に注意しましょう。



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庭にシロアリを寄せ付けない方法
それでは、庭にシロアリが出ることを防ぐにはどうしたらいいでしょうか?次のような方法があります。
方法①:庭の日当たりを良くする
前述した通り、シロアリは日当たりの悪い場所を好む習性があります。
これは、シロアリが紫外線を吸収するメラニン色素を全く持っておらず、体が真っ白であること(そのため「シロアリ」と呼ばれています)からもわかります。
シロアリは基本的に地下に生息しており、地表を移動する際は「蟻道(ぎどう)」と呼ばれるトンネル状の通路を作り、日光に触れないようにしています。
庭は周囲の環境や草木の繁茂によって日当たりが悪くなりがちです。できる限り庭の物を減らし、雑草を取り除き、樹木を適切に剪定するなどして、日当たりのよい環境を保つよう心がけましょう。


庭全体が日光に照らされるようになれば、シロアリが侵入するリスクは大きく減少します。
方法②:庭の風通しを良くする
シロアリ対策としてさらに重要なのが、庭の風通しを良くすることです。シロアリは外気にさらされる環境を嫌うため、風通しの良い場所には現れにくくなります。
前項の日当たり対策と同様に、雑草を処理したり不要な物を処分したりするなど、庭全体を整理整頓することが大切です。
庭の風通しを改善すれば、シロアリが侵入しづらい環境を作ることができます。
方法③:木材を放置しない
前述のとおり、庭にある木材は基本的にどんなものであっても、シロアリの被害を受ける可能性があります。
そのため、庭に植える木材や設備として置く木材をできるだけ減らし、不要なものは早めに処分することで、シロアリのリスクを抑えましょう。
具体的には、次のような対策が効果的です。
・増えすぎた庭木(植木)は一部を整理・処分する
・廃材や古紙を庭に放置しない
・雑草をこまめに除去する
・ウッドデッキやウッドフェンスには万全のシロアリ対策を行う
方法④:切り株に対処する
対処が少し難しいのが、伐採後に残った切り株です。放置するとシロアリが発生するため、理想的なのは「伐根(ばっこん)」、つまり切り株を地面から完全に取り除くことです。
ただし、切り株の大きさや根の状況によっては、伐根には相当な手間と時間がかかる場合があります。
自分で伐根を行う場合は、まずスコップで切り株の周囲を掘り、ノコギリや専用の「根切り」と呼ばれる工具を使って根を切断し、引き抜く作業が必要です。


もし時間に余裕があるなら、事前に切り株へ除草剤を注入したり、黒いビニール袋で覆ったりして、完全に枯らしておくと伐根作業が楽になります。ただし、枯れるまでには数か月から1年以上かかるため、既にシロアリの痕跡がある場合には、そのような時間的余裕はありません。
切り株やその周辺にシロアリの形跡が見られる場合は、早めに専門のシロアリ駆除業者に相談することをおすすめします。
方法⑤:定期点検を行う
ここまでの対策をした上で、シロアリの定期的な点検を欠かさないようにしましょう。
シロアリはどこにでも生息している昆虫です。万全の対策を取ったつもりでも、時間の経過とともに再びシロアリが好む環境ができ、知らないうちに侵入されていることも珍しくありません。
庭に置かれた木材の状況を定期的に確認するほか、家屋の外周に「蟻道(ぎどう)」が作られていないかも注意深くチェックしましょう。
また、ご自身で行える住宅内や床下のシロアリ対策については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご確認ください。
庭でシロアリを発見したらどうする?
しっかりと対策をしていたにも関わらず、自宅の庭でシロアリを発見してしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか?
シロアリを発見したときに注意する点
まず注意していただきたいのは、慌てて殺虫剤を吹きかけたり、見つけたシロアリを潰したりしないことです。
庭でシロアリを発見した時点で、すでに地中に大きな巣ができている可能性が高いです。
地表近くのシロアリだけを退治しても、かえって巣の中のシロアリが散らばり、被害が拡大することがあります。
シロアリ駆除業者に相談すべき?
庭にシロアリが出たということは、家屋内にもすでに侵入している可能性があるほか、これから被害が広がってしまう恐れもあります。
庭に現れたシロアリへの対処で最も重要なのは、「家屋への侵入を防ぐこと」です。庭でシロアリを発見しても慌てず、まずは冷静に状況を確認しましょう。
庭でシロアリを見つけたら、周辺の木材などをよく点検するとともに、家屋への侵入の形跡がないか確認します。特に、床下や玄関まわりの木材、家屋の外周に蟻道(ぎどう)ができていないか丁寧にチェックしましょう。
庭の一部でシロアリが見つかったとしても、他の場所に侵入した形跡が全く見当たらないこともあります。このような場合は過度に恐れる必要はありません。シロアリが付いた木材のみを処分し、定期的に周辺の状況を点検するようにしましょう。
一方、庭以外の場所でも広くシロアリの侵入が見つかる場合には、早めに専門のシロアリ駆除業者に相談し、家屋全体の防除対策を行うことをおすすめします。
シロアリの侵入を放置すると、家屋の修繕が必要になるほど被害が進行したり、住宅の資産価値に影響を及ぼしたりする可能性があります。
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【保有資格】
・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」
・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」