
シロアリ駆除業者を選ぶ際、多くの方が真っ先に気にされるのは、やはり駆除費用ではないでしょうか。
シロアリ駆除は決して安いものではありません。しかし、専門知識がなければ、提示された金額が適正かどうか判断するのは難しいものです。
「複数の業者から見積もりを取ったものの、結局どこに依頼すればいいのか分からない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんなお悩みを解決するために、シロアリ駆除の費用相場を徹底的に解説します。相場を知ることで、提示された見積もりが妥当かどうかをご自身で判断できるようになります。
さらに後半では、技術力が高く信頼できる優良業者を見極めるためのポイントもご紹介します。目先の費用だけでなく、長期的な安心を得るためにも、ぜひ最後までご覧ください。

・ 日本しろあり対策協会に加盟
・ しろあり防除施工士が必ず対応
・ 無料の床下調査、工事後5年間の毎年点検
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シロアリ駆除の費用はどのように決まる?
そもそも、シロアリ駆除の費用はどのように決まるのでしょうか。薬剤の価格によって決まるのでしょうか。それとも、駆除が成功したことに対する成功報酬なのでしょうか。
実は、シロアリ駆除の費用は「駆除を行う面積(㎡や坪数)」と、「面積あたりの単価(㎡単価や坪単価)」を掛け合わせて算出するのが一般的です。


ここでいう「駆除を行う面積」とは、お客様の住宅の面積を指します。
また、本記事のテーマであるシロアリ駆除の費用相場とは、この「面積あたりの単価(㎡単価や坪単価)」の平均的な金額を指しています。
シロアリ駆除の費用を「面積」で計算する理由とは?
前節の説明を聞いて、「なぜシロアリ駆除の費用は、住宅の面積で計算するのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
その理由は、実際の作業内容を知れば納得できるはずです。
一戸建て住宅におけるシロアリ駆除は、床下の狭い空間に入り込み、専門の機材を使って地面や建材に薬剤を散布するのが主な作業です。
床下は土や埃、カビなどが多く、不衛生な環境です。作業者は専用の作業服、ゴーグル、マスクなどで身体を保護しながら作業にあたります。時には、昆虫や小動物と突然遭遇することもあります。


薬剤の散布は、狭い床下を匍匐(ほふく)前進しながら行われます。作業時間は平均して3〜5時間程度。作業者はこの間、暗くて狭い空間で体力的にも精神的にも負担の大きい作業を続ける必要があります。高い専門性に加え、強い体力と精神力も求められる、非常に過酷な作業です。


こうした負担の大きさを反映し、シロアリ駆除の費用は「1㎡あたり」または「1坪あたり」といった面積単位で設定されるのが一般的です。薬剤費や機材費も、通常はこの単価に含まれています。
シロアリ駆除の費用を高く感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、過酷な作業環境と高度な専門性を踏まえれば、妥当な価格設定だと言えるかもしれません。
費用の計算には「1階の床下面積」が用いられる
なお、シロアリ駆除における「面積」とは、1階部分の床下面積を指します。
2階以上を含めた「延べ床面積」や、庭などを含む「敷地面積」ではありませんので、ご注意ください。


シロアリ駆除の「費用相場」
ここからは、シロアリ駆除の費用相場について詳しく解説していきます。
前節の通り、ここでの費用相場とは、「面積あたりの単価(㎡単価や坪単価)」の平均値を指しています。
アリプロによる独自の費用相場の調査
私たちアリプロでは、主要なシロアリ駆除業者19社のホームページを独自に調査し、費用相場を算出しました。
その結果、2025年時点における費用相場は、1㎡あたり2,153円(1坪あたり7,105円)でした。
この費用相場を基にすると、一般的な一戸建て住宅(15坪〜40坪)の駆除費用の相場は、以下の通りです。
床下の面積 | 費用(税込) |
15坪(49.5㎡) | 106,573円 |
20坪(66.0㎡) | 142,098円 |
25坪(82.5㎡) | 177,622円 |
30坪(99.0㎡) | 213,147円 |
35坪(115.5㎡) | 248,671円 |
40坪(132.0㎡) | 284,196円 |
調査対象とした19社の一覧は、以下のリストをご覧ください。
シロアリ110番
みんなのシロアリ駆除屋さん
シロアリ駆除の窓口(ROY)
シロアリ駆除お助け隊
アサンテ
サニックス
ダスキン
ピコイ
カインズ
コメリ
DCM
コーナン
サンキョークリーンサービス
雨宮
シロアリ1番
クジョリア
三共リメイク
木材保存センター
三共クリーンシステム
「経済調査会」による費用相場の調査
一方で、価格調査機関である一般財団法人経済調査会の調査によると、全国のシロアリ駆除の相場は、1㎡あたり3,250円(1坪あたり10,725円)とされています。
この数値をもとにすると、一般的な一戸建て住宅(15坪〜40坪)の費用相場は以下の通りです。
床下の面積 | 費用 |
15坪(49.5㎡) | 160,875円 |
20坪(66.0㎡) | 214,500円 |
25坪(82.5㎡) | 268,125円 |
30坪(99.0㎡) | 321,750円 |
35坪(115.5㎡) | 375,375円 |
40坪(132.0㎡) | 429,000円 |
上記の数値をご覧いただければわかるように、アリプロの調査結果と経済調査会のデータには、約1.5倍もの大きな差があります。


アリプロと経済調査会の調査結果が大きく異なるのはなぜか?
なぜ、アリプロと経済調査会の調査結果には、これほど大きな差があるのでしょうか?
その主な要因は、実際のシロアリ駆除費用が、ホームページに記載された金額だけでは収まらず、多くの場合で追加費用が発生する点にあります。経済調査会のデータは、こうした追加費用も含めた実態に近い金額であると考えられます。
実際、シロアリ駆除における大きな問題は、「本当にこの金額だけで済むのか?」という不透明さにあります。
ホームページ上の価格だけを見て業者を選んでしまうと、思わぬ追加費用が発生し、結果的に高額になってしまうケースもあるのです。
この問題をより深く理解するため、次節では費用相場についてさらに詳しく解説していきます。


シロアリ駆除業者の運営形態別の「費用相場」
ここでは、シロアリ駆除業者の運営形態に着目し、それぞれの費用相場について詳しく解説していきます。
一口にシロアリ駆除業者といっても、運営形態や営業スタイルはさまざまです。現在、一般の方が依頼できるシロアリ駆除業者は、大きく以下の4つのタイプに分類されます。
・インターネット仲介業者
・大手ホームセンター/ハウスメーカー
・地域密着型の中小企業
・全国展開の大手企業
これらのタイプによって、費用相場や施工品質、中間マージンの有無などに違いがあります。
タイプごとの1㎡あたりの平均費用を算出した結果は以下の通りです。なお、ここでいう「地域密着型の中小企業」とは、当サイト「アリプロ」を含む、東京・千葉・埼玉などの関東エリアを中心に展開する企業を指します。
業者のタイプ | 単価 (1㎡あたりの税込費用) |
インターネット仲介業者 | 1,320円 |
大手ホームセンター・ハウスメーカー | 2,329円 |
地域密着型の 中小企業 | 2,163円 |
全国展開する 大手企業 | 2,795円 |
全タイプの平均 | 2,153円 |
ご覧の通り、業者のタイプによって費用相場には大きな差があります。
最も安価だったのは「インターネット仲介業者」で1,320円/㎡、最も高額だったのは「全国展開の大手企業」で2,795円/㎡という結果でした。
この数字だけを見ると、「インターネット仲介業者に依頼すれば最も安く済む」と思われるかもしれません。
しかし、各タイプにはそれぞれ特徴やメリット・デメリットがあり、単純に価格だけで判断するのは危険です。次節では、各タイプの特徴について詳しく解説していきますので、ぜひご覧ください。
シロアリ駆除業者の運営形態別の「特徴」
インターネット仲介業者


インターネット上で集客し、圧倒的な格安費用を武器にしているのが「インターネット仲介業者」です。
一見すると、シロアリ駆除業者が運営しているように見えるホームページでも、実際にはIT企業が運営しているケースがほとんどです。申し込みがあると、下請けの小規模なシロアリ駆除業者(個人事業者であることもあります)に工事が委託されます。


こうしたインターネット仲介業者は、下請けへの紹介料で収益を得ており、利用者から見れば紹介料分の中間マージンが発生していることになります。1件あたりの紹介料は、おおよそ2万〜3万円が相場です。
また、インターネット仲介業者は少しでも多くの問い合わせを獲得するため、1㎡あたりの単価を極端に低く表示しているケースが見受けられます。
問題となるのは、施工品質や対応レベルのばらつきです。インターネット仲介業者の下請けには、施工方法や資格要件などに統一された基準がないことが多く、手抜き工事や不誠実な対応をされるリスクもあります。
費用面で特に注意したいのが、追加料金の発生です。ホームページに記載されている料金は、下請け業者の利益がほとんど出ないほど低く設定されているため、現場でさまざまな理由をつけて追加費用を請求される可能性が高くなります。
「安さ」が決め手で依頼したにもかかわらず、最終的な見積もり額が、後述する高品質な業者と変わらなかったり、むしろ高額になったりするケースもあるのです。


さらに、顧客1件あたりの利益が小さいことから、工事後の保証やアフターフォローが不十分な傾向にあります。通常、シロアリ駆除には5年間の保証と定期点検が付くのが一般的ですが、インターネット仲介業者の下請けでは、保証期間中に一度も点検が行われないこともあります。
もちろん、信頼できる下請け業者が存在するのも事実ですが、こうしたリスクがあることを事前に理解しておくことが重要です。
なお、以下のような記載があるホームページは、インターネット仲介業者である可能性が高いため、十分に注意して確認しましょう。
・単価が極端に安い(1㎡あたり1,000円台前半以内)
・全国対応をうたっている
・24時間365日対応と記載されている
・「加盟業者」や「協力業者」といった表現が使われている
大手ホームセンター・ハウスメーカー


大手ホームセンターでは、店頭でシロアリ駆除サービスの案内を行っていることがあります。普段から利用している馴染みの店舗で相談できるため、安心感を抱く方も多いかもしれません。
しかし、実際の施工は下請け業者が行うのが一般的です。ホームセンター自体が施工を行うのではなく、提携する下請け業者に工事を委託しています。
また、インターネット仲介業者と同様に、大手ホームセンターでも中間マージンが発生します。そのため、価格が高めに設定されている場合や、表記された料金とは別に追加費用が発生する場合があります。


同様に、住宅を建てたハウスメーカーがシロアリ駆除サービスを案内するケースもあります。ハウスメーカーに対して「家を建ててくれた信頼感」から安心感を持つ方もいらっしゃいますが、実際の駆除工事はやはり提携する下請け業者が行います。
このようなことから、ホームセンターやハウスメーカーを通じてシロアリ駆除を依頼した場合、想定外の追加費用が発生したり、十分な保証が付いていなかったりすることがあります。
とはいえ、ホームセンターやハウスメーカーは信用を重視する大手企業であり、施工における重大なトラブルが起こりにくい傾向にあるのも事実です。
地域密着型の中小企業


特定の地域に根ざし、地元のお客様を対象にサービスを提供しているのが「地域密着型の中小企業」です。
こうした企業は、地域に根差して実績を重ねているため、その地域特有の住宅構造や、シロアリの種類・生態に精通しています。また、定期点検を丁寧に行うなど、きめ細かなサービスが期待できるのも大きな特徴です。


実は、これらの地域密着型中小企業が、ホームセンターやハウスメーカー、あるいはインターネット仲介業者の下請けとして施工を行っているケースも少なくありません。
本来であれば、こうした中小企業に直接依頼すれば中間マージンがかからず、内容の充実した保証も受けられます。しかし、ホームセンターやインターネット仲介業者を経由することで、不要な中間マージンが発生し、支払金額の割に保証が不十分になってしまうケースもあるのです。
追加費用が発生する場合もありますが、床面積に基づいた明朗会計を実施している良心的な業者も存在します。
せっかくインターネットを活用してシロアリ駆除業者を探すのであれば、ぜひ「地域密着型の中小企業」をご自身で直接探してみることをおすすめします。
当サイト「アリプロ」も、東京・千葉・埼玉・茨城など関東エリアに密着し、地域の皆さまに支えられながら実績を積んできました。追加費用のかからない明朗会計を実現し、「アリプロ」という名称も、多くの方に認知していただけるようになりました。調査・お見積もりは無料ですので、どうぞお気軽にご相談ください。



・ 日本しろあり対策協会に加盟
・ しろあり防除施工士が必ず対応
・ 無料の床下調査、工事後5年間の毎年点検
全国展開する大手企業


日本全国に営業所を構え、テレビCMなどの広告宣伝を行っているシロアリ駆除業者が、大手企業に該当します。
これらの大手企業は、他社の下請けに入っているケースが少ないため、余計な中間マージンが発生しにくい傾向があります。
ただし、全国規模での営業所運営や、24時間対応のコールセンターの設置など、間接的なコストが多くかかるため、シロアリ駆除の費用が高額になりやすいという特徴もあります。
運営面では非常に安定しているため、知名度や安心感を重視する方にとっては、信頼できる依頼先といえるでしょう。
シロアリ駆除業者の運営形態別の特徴まとめ


ここまで、運営形態ごとに4つのタイプのシロアリ駆除業者の特徴をご紹介してきました。
表記上の価格だけを見ると、インターネット仲介業者が最も安く見えますが、中間マージンの存在などにより、実際には追加費用が発生しやすく、保証内容も不十分になりがちです。価格や品質、信頼性などを総合的に考えると、地域密着の中小企業が、お客様にとってメリットが大きいと考えられます。
シロアリ駆除費用に差が出る理由
前節では、シロアリ駆除業者の運営形態によって、余計な中間マージンや追加費用が発生し、費用に差が出ることを解説しました。
しかし、費用の差はそれ以外にも、さまざまな要因によって生じることがあります。ここでは、その主な理由をご紹介します。
理由①:保証内容の違い


シロアリ駆除工事には、一般的に5年間の保証が付くことが多いですが、すべての業者がこの保証を提供しているわけではありません。
また、シロアリが再発した場合に無料で再施工を行ってくれるかどうか、工事後の定期点検が何回実施されるかといった点も、業者によって大きく異なります。
このように、業者ごとの保証内容の充実度が、シロアリ駆除費用に差が出る要因の一つとなります。
理由②:シロアリ駆除の工法の違い


通常のシロアリ駆除では、床下に入り薬剤を散布する「バリア工法」が一般的です。
しかし、床下空間がない住宅構造の場合や、薬剤にアレルギーがある方の場合には、「ベイト工法」と呼ばれる手法でシロアリ駆除を行うことがあります。
ベイト工法とは、住宅の外周に一定の間隔で毒餌を埋め込む方法です。この工法は、通常の薬剤散布によるシロアリ駆除と比べて、費用が高額になりやすい傾向があります。
「シロアリを確実に駆除する」という点では、薬剤を使用するバリア工法のほうが優れており、ベイト工法が選ばれることは多くありませんが、通常の方法が適用できない場合には、代替手段として選ばれることもあります。
理由③:使用する薬剤の違い


シロアリ駆除で使用する薬剤によっても、費用に差が生じます。ただし、「高価な薬剤のほうがシロアリに対して効果的である」と単純に言えるわけではありません。
一般的なシロアリ駆除剤は、安全性に十分配慮して開発されており、においや人体への影響は抑えられています。
それでも、薬剤にアレルギーのある方の中には体調を崩してしまうケースがあります。そうした方のために、化学物質を含まない「天然成分の薬剤」を使用する場合もありますが、この場合、シロアリ駆除の費用が高額になることがあります。
ただし、注意していただきたいのは、ほとんどの方にとっては一般的なシロアリ駆除剤で十分であるという点です。特に薬剤に敏感な方のみ、天然成分の薬剤の使用を検討されるとよいでしょう。
理由④:被害を起こしたシロアリの種類の違い


日本で発生するシロアリ被害のほとんどは、「ヤマトシロアリ」という種類によるものです。
しかし、西日本の温暖な地域では「イエシロアリ」、また、日本各地で局所的に「アメリカカンザイシロアリ」という外来種による被害が発生することがあります。
これらのイエシロアリやアメリカカンザイシロアリによる被害は、被害の規模が大きく、駆除が困難になることがあるため、シロアリ駆除費用が高額になるケースもあります。
理由⑤:住宅構造の違い


住宅の構造によっても、シロアリ駆除費用に差が出るケースがあります。
たとえば、1階に車庫(ガレージ)がある場合、その部分を通常の床面積として費用に含めるか、別料金として扱うかは、シロアリ駆除業者によって対応が異なります。
このように、住宅構造の違いもシロアリ駆除費用に差が出る要因となりますので、ご注意ください。
どんなときに追加費用が発生する?【注意したい追加費用の罠】
ここまで見てきたとおり、シロアリ駆除業者を選ぶ際に注意したいポイントの一つが、追加費用が発生するかどうかです。表示価格が安かったために申し込んだものの、追加費用が発生して、結果的に高額になってしまうケースもあります。


もちろん、どのようなシロアリ駆除業者であっても、状況によっては追加費用が発生することがありますが、信頼できる業者を選べば、そうした費用を避けられる場合もあります。
ここでは、追加費用が発生しやすい代表的なケースを一つひとつご紹介していきます。
どんな業者でも追加費用が発生するケース
床下への入口(点検口)が無く、床下に入れない箇所がある
多くの住宅では、キッチンや洗面所などの水回りに、収納庫や「床下点検口」と呼ばれる床下への入口が設置されています。


しかし、一部の住宅では、最初から備えられていなかったり、リフォームによって塞がれていたりすることがあります。特に古い家屋では、点検口がないことが多く見られます。また、床下の構造上、一部のエリアに立ち入れない場合もあります。
薬剤の散布を一か所でも怠ると、そこからシロアリが侵入するリスクが生じます。確実なシロアリ防除を行うためには、床下全体に薬剤を行き渡らせる必要があります。
場合によっては、通気口やわずかな隙間に専用機材を挿入して薬剤を散布することもあります。人が入れない範囲がそれほど広くなく、通気口や隙間から薬剤を全体に行き渡らせることが可能であれば、この方法で問題ありません。
一方で、人が入れない範囲が広かったり、構造が複雑で隙間からの散布が難しい場合は、新たに床下点検口を設置することになります。
点検口は、床や下地を適切なサイズに切り取り、フタを取り付けて設置します。特にフローリングの場合は作業の手間がかかるため、基本的にどのシロアリ駆除業者でも追加費用が発生します。
点検口設置の費用相場は、1箇所あたり3万円〜5万円程度です。
床下にコンクリートで囲われた箇所があり、斫り(はつり)工事が必要となる
住宅の基礎は通常、コンクリートで造られています。一般的な住宅であれば、基礎コンクリートには、部屋と部屋の間に「人通口(じんつうこう)」と呼ばれる通路が設けられています。


しかし、住宅によってはこの人通口が設けられておらず、コンクリートによって床下の一部に立ち入れない場所が生じていることがあります。このように人の手が届かない場所は、シロアリの被害を受けたり、侵入経路となったりするリスクがあります。
その対策として行われるのが、「斫り(はつり)工事」と呼ばれる作業です。専門のドリルなどの機材を使い、コンクリートに人が通れる穴を開けます。


もちろん、基礎コンクリートは住宅の構造強度に関わるため、開口部は人が通れる最小限のサイズにとどめ、訓練を受けたプロが慎重に作業を行う必要があります。
斫り工事の費用相場は、1箇所あたり1万円〜2万円程度です。基本的に、どのシロアリ駆除業者でも斫り工事を実施する場合は、追加費用が発生すると考えておきましょう。
シロアリの被害が床下にとどまらず、居住スペースに広がっている


ほとんどの住宅では、シロアリの予防として床下に薬剤を散布する作業を行えば、対策は完了します。
すでにシロアリの被害が発生している場合でも、多くのケースではその被害は床下にとどまっており、床下の木部や土壌部分に薬剤を散布・注入することで、駆除を完了させることが可能です。
しかし、場合によっては被害が床下を超え、住宅の居住スペースにまで広がっていることがあります。床下や1階が被害を受け、2階まで達しているケースも少なくありません。このような場合は、1階や床下部分ですでに大きな被害が進行している可能性が高く、早急な対策が求められます。


また、空から飛来した羽アリが、直接2階以上の階に到達し、そこで被害が生じることもあります。階数に関わらず、木材が使用されており、換気が不十分だったり湿気が多かったりする環境では、シロアリが巣を作る可能性があるためです。
このように、居住スペースにまで被害が及んでいる場合には、住宅の構造や被害の範囲・程度を丁寧に調査し、最適な方法で薬剤を注入する必要があります。そのため、対応には個別の見積もりが必要となります。


一部の業者で追加費用が発生するケース
木部処理に追加費用を請求する業者が存在する
日本しろあり対策協会が定める施工要領では、シロアリ防除の方法として、土壌面への薬剤の散布(=土壌処理)と、木部への薬剤の吹き付けや注入(=木部処理)を行う必要があります。


協会に加盟している業者であれば、この施工要領を遵守しなければならないため、土壌処理と木部処理の両方を必ず実施します。多くの業者は、これらの処理を基本料金内で対応しています。
しかし、日本しろあり対策協会に加盟していない業者の中には、土壌処理のみで施工を終えたり、木部処理について追加費用を請求したりするケースもあります。
工事の手を抜いたり、過度に短時間で済ませようとしたりする業者には注意が必要です。特に、見かけの単価を安く設定して集客し、後から追加費用を請求するような業者には十分注意しましょう。また、後述のとおり、その業者が日本しろあり対策協会に加盟しているかどうかも、業者選びの重要なポイントです。
土間処理(スラブ処理)に追加費用を請求する業者が存在する
住宅によっては、玄関や勝手口、浴室などが、床下が直接土壌に接する構造になっていることがあります。これらの場所は、土壌面から直接シロアリが侵入しやすく、被害が多発しやすい箇所です。
このような場所では、通常のように人が床下に入って作業を行うことができないため、写真のように専用のドリルを使って床に穴を開ける「土間処理(スラブ処理)」を行い、開けた穴から薬剤を注入する施工が行われます。




この土間処理(スラブ処理)も、シロアリ防除において欠かせない作業の一つですが、この施工を基本料金内に含めている業者もいれば、別途追加費用として請求する業者もあります。ホームページの表示内容や、受領した見積書をよく確認するようにしましょう。
出張費用や駐車料金を請求する業者が存在する
スタッフが現地へ訪問する際に発生する出張費用や、作業中にお住まいの近隣に駐車した際の駐車料金を請求するシロアリ駆除業者も存在します。
このような費用が余分にかこのような費用が追加で発生しないかどうか、事前にしっかりと確認しておきましょう。ないかどうか、事前に確認しておくようにしましょう。


当社のアリプロでは、これまでにご説明した木部処理や土間処理(スラブ処理)、対応エリア内への出張費用や駐車料金に関して、追加費用は一切かかりません。すべて基本料金内で対応いたしますので、ご安心ください。



・ 日本しろあり対策協会に加盟
・ しろあり防除施工士が必ず対応
・ 無料の床下調査、工事後5年間の毎年点検
シロアリ駆除の見積もり事例【追加費用のカラクリが明らかに】
実際の事例として、床下面積が50㎡の一般的な一戸建て住宅に対して、標準的なシロアリ駆除を行った場合に、地域密着型の企業である当社「アリプロ」と、インターネット仲介業者Aで、費用の内訳や合計金額にどのような違いが生じたかをご紹介します。
施工内容:シロアリ駆除および予防のための標準的な施工
住宅:床下面積50㎡の一戸建て
※金額は税抜表示
アリプロ | インターネット 仲介業者A | |
単価 (1㎡あたり) | 2,300円 | 1,320円 |
基本料金 (単価×50㎡) | 115,000円 | 66,000円 |
木部処理の 追加費用 | なし | 15,000円 |
土間処理 (スラブ処理) の追加費用 | なし | 1ヵ所20,000円 (玄関・浴室の2箇所で40,000円) |
合計 | 115,000円 | 121,000円 |
いかがでしょうか。表面的な単価を見ると、アリプロが2,300円/㎡であるのに対し、インターネット仲介業者Aは1,320円/㎡と、より安価に見えます。この数字だけを見て、多くの方が特に疑問を持たずにインターネット仲介業者Aを選んでしまうかもしれません。
しかし、前述のとおり、インターネット仲介業者では追加費用がかさみ、結果として合計金額が高くなるケースがあります。今回の事例でも、木部処理や土間処理(スラブ処理)の費用が別途加算されたことで、最終的な合計金額はインターネット仲介業者Aのほうが高くなりました。
これが、一部のシロアリ駆除業者に見られる料金設定のカラクリです。業者を選ぶ際は、表面的な単価だけで判断せず、追加費用の有無に十分注意することが大切です。



・ 日本しろあり対策協会に加盟
・ しろあり防除施工士が必ず対応
・ 無料の床下調査、工事後5年間の毎年点検
追加費用を避けるためのシロアリ駆除業者選びのポイント
これまで見てきたように、シロアリ駆除の費用は、被害の状況や住宅の構造、業者の違いなど、さまざまな要因によって変動します。
とはいえ、すでにシロアリ被害が発生していれば、対応を避けることはできませんし、住宅の構造も今から変更することはできません。
そのため、シロアリ駆除にかかる費用で最も注意すべき点は、過剰な追加費用を請求するような業者を選ばないことです。
ここでは、信頼できる優良なシロアリ駆除業者を選ぶためのポイントを、順を追ってご紹介します。
ポイント①:インターネット仲介業者を避ける
前述の分類のとおり、インターネット仲介業者は、表面的な価格を安く見せる一方で、追加費用が発生する可能性があります。
また、委託先との間に中間マージンが発生しており、シロアリ駆除とは直接関係のない部分で無駄な費用がかかっていることもあるため、注意が必要です。


ポイント②:日本しろあり対策協会に加盟しているか?


公益社団法人日本しろあり対策協会は、50年以上の歴史を持ち、シロアリ業界で最も権威のある団体です。長年にわたる知見をもとに、シロアリ防除講習会の実施や、しろあり防除施工士の認定、薬剤や工法の認定・整備、啓発活動などを行っています。
シロアリ駆除業者が日本しろあり対策協会に加盟するためには、「しろあり防除施工士」という資格の取得をはじめ、さまざまな要件を満たす必要があります。
また、協会に加盟することで、標準的な施工基準や最新の業界動向を継続的に学ぶことができるため、加盟業者の施工には一定の品質が期待できます。適切なシロアリ防除施工は、長期的に見れば費用の抑制にもつながります。
日本しろあり対策協会に加盟している業者は、協会の公式サイトで確認できます。シロアリ駆除業者を選ぶ際は、この名簿に掲載されている業者の中から選ぶようにしましょう。
ポイント③:社歴が長く、豊富な実績を持っているか?


シロアリ駆除は、社歴が長く、豊富な実績を持つ業者ほど信頼性が高いと言えます。経験が豊富なほど、多くの現場に対応する中で施工技術が磨かれているためです。
一方、社歴が短い会社や実績が不明な会社は、信頼できるかどうかの判断が難しくなります。施工に不備があれば、シロアリ被害が再発するリスクも高まります。複数の業者を比較する際は、社歴や実績が明確な業者を優先的に選ぶことをおすすめします。
ただし、社歴が長くても、シロアリ駆除業務に力を入れていない企業もあるため注意が必要です。シロアリ駆除を専業、もしくは主要な事業として取り組んでいる業者であれば、専門的なスキルや機材、豊富な経験を有している可能性が高く、より信頼しやすいと言えるでしょう。
自信のあるシロアリ駆除業者ほど、社歴や実績をホームページに明記していることが多いため、事前によく確認しておくことをおすすめします。
ポイント④:保証内容は充実しているか?


多くのシロアリ駆除業者では、シロアリの駆除や予防施工の後に、5年間の保証を提供しています。保証期間内にシロアリ被害が再発した場合、無料または一定の割引価格で再施工を行ってくれるのが一般的です。
保証には、「再処理保証(施工保証)」と「修復保証(修理保証・賠償保証)」の2種類があります。
・再処理保証(施工保証)
シロアリ防除施工後に再発があった場合に、再度駆除を行う保証です。無料で対応する業者もいれば、割引価格で再施工を行う業者もあります。可能であれば、無料で再施工を行ってくれる業者を選ぶのが望ましいでしょう。
・修復保証(修理保証、賠償保証)
シロアリの再発により建物に損害が生じた場合、その修復費用を一定金額まで補償してくれる制度です。業者によっては保証がまったくない場合もありますが、100万円から1,000万円程度までの修復保証を提供している業者も存在します。できるだけ保証金額の大きいシロアリ駆除業者を選ぶと、より安心です。
当社の「アリプロ」では、再処理保証と修復保証の両方が付帯しています。シロアリが再発した場合には、無料で再処理を行います。
さらに、修復費用については、他社では上限が500万円程度であることが多いのに対し、アリプロではその2倍にあたる最大1,000万円まで保証いたします。
ポイント⑤:定期点検を行ってくれるか?
シロアリ駆除業者が提供する5年間の保証期間中に、定期点検が行われるかどうかは、非常に重要なポイントです。


業者によっては、5年間で1度しか点検を行わないところもあれば、毎年1回の点検を無料で実施してくれるところもあります。中には、定期点検を有料でしか行わない業者も存在します。
シロアリの再発がないかを確実に確認するためには、年に1回の定期点検が必要です。特に、無料で定期点検を行ってくれる業者を選べば、長期的な安心感にもつながります。業者を選ぶ際には、点検の頻度とその費用についてもあわせて確認しておきましょう。
シロアリ駆除にかかる費用負担を軽減する方法として、確定申告による雑損控除の活用があります。
所得税法施行令第9条《災害の範囲》では、「害虫、害獣その他の生物による異常な災害」が災害として定義されており、これに基づき、シロアリ駆除費用および被害の修繕費用は、雑損控除として所得から差し引くことが可能です。確定申告を行う際には、業者から発行された領収書が必要となるため、必ず保管しておきましょう。
なお、この制度の性質上、雑損控除の対象は「シロアリの駆除」に限定されており、「予防」にかかる費用は対象外となる点には注意が必要です。
シロアリ駆除と税金の関係については、当サイトの「【シロアリと税金】確定申告で「雑損控除」によりシロアリ駆除費用を節税する方法」で詳しく解説しています。
さらに、台風による雨漏りが原因でシロアリ被害が発生した場合、自然災害によって建物や家財に被害が生じたと認定されれば、火災保険が適用される可能性もあります。火災保険の補償範囲は契約内容によって異なるため、加入している火災保険の契約書や約款をよく確認することをおすすめします。
信頼できる業者を選んで、安心・安全な住まいを手に入れよう
この記事では、シロアリ駆除の費用相場や、追加費用を抑えるためのポイントについて解説してきました。
自宅でシロアリを発見すると、誰でも慌ててしまうものです。その際に焦って、目についた業者へすぐ依頼してしまうと、リスクの高い施工が行われたり、相場を大きく超える高額な費用を請求されたりする可能性があります。


住宅は、人にとって最も大切な資産のひとつです。長期的な維持コストやメンテナンスの負担を考えると、できるだけ信頼性の高いシロアリ駆除業者を選ぶことが重要です。
この記事の内容が、信頼できるシロアリ駆除業者を選ぶ際の判断材料としてお役に立てば幸いです。
関東エリアのシロアリ駆除なら、地域密着のアリプロへ!



・ 日本しろあり対策協会に加盟
・ しろあり防除施工士が必ず対応
・ 無料の床下調査、工事後5年間の毎年点検



【保有資格】
・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」
・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」
シロアリ駆除の費用には、「1㎡あたり」と「1坪あたり」の2種類の表記方法があります。
1坪は約3.3㎡に相当するため、両者は相互に換算が可能です。たとえば、1㎡あたり2,000円のシロアリ駆除業者《A社》と、1坪あたり6,000円の業者《B社》があった場合、A社の料金を1坪あたりに換算すると、2,000円 × 3.3㎡ = 6,600円となり、B社のほうが安いことがわかります。
このように、「1㎡あたり」と「1坪あたり」の違いを理解していないと、業者ごとの料金を正しく比較できない可能性があります。
さらに後述するように、費用を安く見せるために「1㎡あたり」の単価のみを表示し、追加費用の発生について十分な説明を行わない業者も存在します。契約前には、追加費用の有無や作業内容の詳細について、必ず確認するようにしましょう。