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【画像付き】これはシロアリのフン? シロアリのフンの特徴と対処法を解説

最終更新日:

これってシロアリのフン?フンの特徴と対処法を解説

家の中で砂粒のようなフンが落ちていたら、それはシロアリのフンかもしれません。シロアリの中には、被害箇所の周辺にフンを排出する種類も存在します。

この記事では、シロアリのフンの実際の画像を紹介しながら、発見した際の対処法や、フンを排出するシロアリの駆除方法について詳しく解説します。

 

シロアリのフンらしきものを見つけたら、アリプロへご相談ください。シロアリ駆除の専門資格「しろあり防除施工士」を持つスタッフがお伺いします。

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シロアリのフンの特徴

シロアリの中でも、室内にフンを排出するのは「アメリカカンザイシロアリ」という種類です。

アメリカカンザイシロアリのフンには、以下のような特徴があります。

・直径 0.5mm ~ 1mm 程度
・俵型で砂粒のような形状
・非常に硬く、指で潰せない
・縦に筋が入っている
・色はベージュ、茶色、黒などが混在

 

アメリカカンザイシロアリのフンの実際の画像

以下の写真は、実際の被害現場で採取したアメリカカンザイシロアリのフンの画像です。

 

アメリカカンザイシロアリのフン
アメリカカンザイシロアリのフン

 

被害現場では、写真のように砂粒が落ちている状態になります。

アメリカカンザイシロアリのフンの被害現場
アメリカカンザイシロアリのフンの被害現場

また、屋根裏や床下など気づきにくい場所では、フンが山盛りになって発見されることもあります。

 

屋根裏で発見されたシロアリのフン
屋根裏で発見されたシロアリのフン

 

床下で発見されたシロアリのフン
床下で発見されたシロアリのフン

 

少量の場合は木くずなどと見間違えることがありますが、大量に溜まっている場合は、何かしらの異常が発生している証拠です。

室内や屋根裏、床下でこのような状態が見られた場合、アメリカカンザイシロアリの被害に遭っている可能性が非常に高いため、早めの対策が必要です。

 

アメリカカンザイシロアリのフンはどこから排出される?

アメリカカンザイシロアリは、木材の内部に巣を作ります。

巣の中にフンが溜まると、「糞孔(ふんこう)」と呼ばれる小さな穴を木材に開け、そこから外部にフンを排出します。

アメリカカンザイシロアリの糞孔
アメリカカンザイシロアリの糞孔(白丸)

 

アメリカカンザイシロアリの糞孔
アメリカカンザイシロアリの糞孔(赤丸)

 

このような小さな穴が開いている場合、そこからフンが排出されており、木材の内部はアメリカカンザイシロアリの被害を受けている可能性が高いといえます。

 

その他の種類のシロアリのフンは?

日本で最も被害が多い「ヤマトシロアリ」や「イエシロアリ」は、室内にフンを排出しません。

これらのシロアリは、自分たちのフンに土や泥を混ぜ合わせ、「蟻道(ぎどう)」と呼ばれるトンネル状の通り道を作ります。

シロアリが作った蟻道
シロアリが作った蟻道

 

この蟻道の材料としてフンは再利用されるため、フンだけが落ちていることはありません。

 

シロアリのフンを発見した場合の対処法

ここからは、室内や屋根裏、床下などでアメリカカンザイシロアリのフンを発見した場合の対処法についてお伝えします。

特に実施していただきたいのは、以下の4点です。

 

対処法①:フンはそのままにしておく

アメリカカンザイシロアリのフン

アメリカカンザイシロアリのフンを発見した場合は、掃除をせず、そのままの状態にしておきましょう。

その理由は、シロアリ駆除業者が被害場所を特定するための重要な手がかりとなるからです。

また、アメリカカンザイシロアリのフンはウイルスや感染症の心配がないため、そのままにしておいても安全です。

 

対処法②:殺虫スプレーを使用しない

殺虫スプレー

フンのそばにある木材や糞孔(ふんこう)に、殺虫スプレーを使用するのは控えましょう。

シロアリに殺虫スプレーを使用すると、目に見える個体には効果がありますが、奥に潜むシロアリには効果が及びません。

さらに、危険を察知したシロアリが移動し、被害が拡大する恐れもあります。 そのため、殺虫スプレーの使用は避けるようにしましょう。

 

対処法③:他の場所にもフンが落ちていないか確認する

屋根裏のアメリカカンザイシロアリの被害

1カ所でシロアリのフンを発見した場合、他の場所にもフンが落ちている可能性があります。

屋根裏や床下などの確認は難しいですが、室内の見える範囲で、他にシロアリのフンらしきものが落ちていないかチェックしておきましょう。

 

対処法④:シロアリ駆除業者に相談する

床下点検の様子

ここまでの対処法とあわせて、早急にシロアリ駆除業者に相談しましょう。 放置すると被害がさらに拡大し、住宅の耐久性に影響を及ぼす恐れがあります。

「シロアリのフンのようなものが落ちている」と伝えれば、経験のある駆除業者なら「アメリカカンザイシロアリの可能性」を考慮した対応をしてくれます。

アメリカカンザイシロアリの駆除では、床下だけでなく、室内や屋根裏の入念な調査が必要です。 まずは現地調査を依頼しましょう。

 

私たちアリプロは、アメリカカンザイシロアリの駆除実績が豊富な専門業者です。調査・お見積もりは無料ですので、シロアリのフンらしきものを見つけた場合は、お気軽にご相談ください。

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アメリカカンザイシロアリとは?

アメリカカンザイシロアリ

アメリカカンザイシロアリは、もともとアメリカに生息していた外来種のシロアリです。

輸入家具の木材に潜んだまま日本に運ばれ、1970年代に東京都江戸川区で初めて発見されました。

現在では、宮城県仙台市を北限として、本州から沖縄本島までの20以上の都道府県で確認されています。

アメリカカンザイシロアリの生息地域

日本での被害件数は非常に少なく、被害が多い「ヤマトシロアリ」や「イエシロアリ」と比べると、発生率はおよそ1%以下とされています。そのため、国内では比較的珍しいシロアリです。

 

シロアリの種類別の被害発生率

しかし、アメリカカンザイシロアリは日本に生息する他のシロアリとは異なる特徴を持ち、その駆除の難しさから、一部のシロアリ駆除業者では対応できない場合もあります。

アメリカカンザイシロアリの生態については、以下の記事も参考にしてください。

 

アメリカカンザイシロアリの駆除が難しい理由

シロアリ駆除業者からも恐れられているアメリカカンザイシロアリですが、なぜこれほどまでに駆除が難しいのでしょうか。その主な理由は以下のとおりです。

 

理由①:乾燥した木材も食害する

アメリカカンザイシロアリの被害

日本に生息するシロアリは湿気を好み、主に住宅の床下や水回りの木材に被害を及ぼします。

しかし、アメリカカンザイシロアリは水分を含まない乾燥した木材でも食害するため、湿気の少ない住宅でも被害を受ける可能性があります。

さらに、被害は広範囲に及び、住宅の床下から屋根裏まで幅広い部分に被害を与えるのが特徴です。

 

理由②:被害が発見しづらい

前述のとおり、日本に生息するシロアリは、被害を及ぼす木材の周辺に「蟻道(ぎどう)」と呼ばれる土のトンネルを構築します。

プロのシロアリ駆除業者も、この蟻道を手がかりに被害場所を特定します。

 

シロアリの蟻道
日本のシロアリが作る蟻道

 

しかし、アメリカカンザイシロアリは蟻道を作らずに木材内部を進むため、「どこまで被害が進行しているのか?」が非常に分かりづらくなります。

そのため、一見すると被害箇所をすべて駆除したように見えても、実はまだ木材の中にアメリカカンザイシロアリが生息しており、再発してしまうケースが非常に多くあります。

 

理由③:床下の消毒をしても効果が無い

床下のシロアリ消毒

日本に生息するシロアリは、床下から住宅に侵入し被害を及ぼします。そのため、定期的に床下のシロアリ消毒を実施しておけば、被害を未然に防ぐことができます。

しかし、アメリカカンザイシロアリは繁殖期になると羽アリとなり、住宅のベランダや外壁などから直接、内部の木材に巣を作ります。

そのため、定期的にシロアリ消毒をおこなっている住宅であっても、アメリカカンザイシロアリの被害を防ぐことはできません。

 

アメリカカンザイシロアリの駆除方法

厄介な特徴を持つアメリカカンザイシロアリですが、日本では現在のところ、完全に駆除する方法は確立されていません。

そのため、業者によって駆除方法が異なりますが、大きく分けると以下の2種類に分類されます。

 

燻蒸処理(くんじょうしょり)

住宅を養生

家屋全体を養生で囲い、シロアリにとって毒となるガスを噴霧する方法です。

アメリカでは一般的な駆除方法として知られ、日本でも重要文化財などに害虫が発生した際に、この燻蒸処理が用いられることがあります。

しかし、日本では近隣住民への配慮や費用が高額になることから、限定的な状況でしか採用されない駆除方法の一つです。

 

薬剤処理

ムース状のシロアリ駆除剤

通常のシロアリ駆除と同様に、被害が発生している木材に専用の薬剤を散布・注入する方法です。使用される薬剤には、水で希釈するタイプやムース状のものなど、いくつかの種類があります。

日本におけるアメリカカンザイシロアリの駆除では、薬剤処理が圧倒的に多く採用されています。しかし、被害を見落として未処理の部分があると、完全に駆除できないというデメリットもあります。

そのため、シロアリ駆除の実施後は一定期間を空けて家屋全体の定期点検を行い、アメリカカンザイシロアリが再発していないかを確認する「維持管理型」の施工が推奨されています。

補足

私たちアリプロが実施するアメリカカンザイシロアリの駆除方法も、薬剤処理となります。

 

アメリカカンザイシロアリの駆除費用

シロアリ駆除の様子

通常のシロアリ駆除費用は、1階の床面積の広さに応じて変動します。

しかし、アメリカカンザイシロアリの場合は、室内や屋根裏への薬剤処理も必要となるため、一般的なシロアリ駆除費用よりも高額になるケースがほとんどです。

参考までに、以下の表は「経済調査会が発表した全国のシロアリ駆除業者の平均単価」と、アリプロが調査した「主要な26社のシロアリ駆除業者の平均単価」です。

面積経済調査会
(1坪10,725円)
主要26社の平均
(1坪5,587円)
10坪(33㎡)107,250円55,870円
15坪(49,5㎡)160,875円83,805円
20坪(66㎡)214,500円111,740円
25坪(82,5㎡)268,125円139,675円
30坪(99㎡)321,750円167,610円
35坪(115,5㎡)375,375円195,545円
40坪(132㎡)429,000円223,480円

上記の表は、あくまで「日本のシロアリ」の駆除費用相場ですが、参考としてご確認ください。

また、一般的なシロアリ駆除費用の相場については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

 

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執筆・監修者

林 翔平

2012年株式会社セスコに入社。シロアリ駆除業務に従事し、延べ2,000件以上の床下調査を実施。アリプロのコラム記事全ての執筆および監修を担当。

【保有資格】
・日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」
・日本健康住宅協会「健康住宅アドバイザー」

 

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